発売からしばらく経つと、当初の価格から大きく値下げされる商品がある。
PCパーツ、特に頻繫にモデルチェンジなどが行われるマザーボード、CPU、SSD等はそれが顕著だ。
今回は2019年8月14日現在のネット最安価格を参考に、お買い得になっているマザーボードやグラフィックボード、CPU、SSD等をいくつか紹介していく。

今回のねらい目

GeForce RTX 2060 Super発売前後から全体的に低価格化が進んでいる「RTX 2060」を搭載したグラフィックボードはフルHDでゲームを楽しむには十分な性能をもっているため、コスパ重視でミドルレンジゲーミングPCを組む際にRyzen 5 3600などと組み合わせるにはベストだと思う。また、Ryzen 3000シリーズの発売によるIntel CPUの値下がりも見逃せない。

お買い得なパーツ

AMD Ryzen 5 2600

以前から値下がり傾向にあったRyzen 5 2600だが、7月7日に登場したRyzen 3000シリーズの影響を受けてさらに安くなっている。
8月14日現在、Ryzen 5 2600の最安値は15,098円と、もう少しで15000円を切りそうな価格だ。この記事で紹介している「B450 AORUS M」と「Intel 760p 256GB」、そして予算に合ったグラフィックボードを組み合わせることで、低価格で高性能なゲーミングPCを組むことができる。
ゲーム性能は 競合製品に若干劣るものの、12スレッドあるためマルチスレッド処理に強く、動画編集や配信などもある程度快適にこなすことができる。低予算でマルチに活躍できるPCを自作したい人におすすめのCPUだ。

Intel Core i3 9100F

Core i3 9100FはIntel 第九世代 Coreプロセッサの下位モデルだ。発売当初は12000円以上の値がついていたが、現在は9990円と4桁になっている。 4コア4スレッドのため配信や動画編集などには向かないもののゲーム性能は競合のAMD Ryzen 3 2200GやRyzen 3 3200Gより高いため、グラフィックボードを搭載する前提であれば超低予算ゲーミングPCのCPUとして良い選択肢になるだろう。
マザーボードは9000円前後のB365チップセットを搭載したモデルがおすすめだ(MSI B365M PRO-VDHなど)。

GIGABYTE B450 AORUS M

豊富なUSBポートで世界的に人気の高いGIGABYTEのAORUSシリーズ。その中のB450 MicroATXモデルがこの「B450 AORUS M」だ。約10000円前後の価格で推移していたこのマザーボードだが、最近は9000円前後で推移するようになった。
9000円前後のB450マザーボードとしてはかなりしっかりとした作りになっており、PCIe 3.0×4、×2、SATAの全てに対応するM.2スロットにはヒートシンクを装備。SATAは(M.2使用時は排他が発生するものの)6ポートあり、リアUSBポートは合計8ポート。ノイズや電波干渉に強いUSB 2.0から高速なUSB 3.2 Gen2まで全てそろっており、非常に使い勝手の良いマザーボードだ。

ASRock Z390 Phantom Gaming 7

「Z390 AORUS ELITE」などと同じDrMOSを採用した電源回路をもつ、ASRockのZ390マザーボード。価格が3000円以上下がり、24000円ほどで購入可能になった。
2スロットあるM.2はその両方にヒートシンクを装備。Wi-Fiも搭載可能で2.5Gbit LANも搭載。ネットワーク周りも充実している。また、ニチコン 12Kコンデンサを全体に使用しており、高耐久を謳っている。
ただし、リアI/OにはUSBが合計6ポート(Type-Aは5ポート)しかないため、不足する可能性が非常に高い。電波干渉に強いUSB 2.0も装備していないため、注意が必要だ。

玄人志向 GALAKURO GAMING RTX 2060 6GB

7月にNVIDIA GeForce RTX 2060 Superが発売されたが、こちらはRTX 2070に近い価格設定となったため、4万円前後の価格帯を求める層は以前と変わらずRTX 2060を選ぶこととなる。そしてそのRTX 2060は低価格化が進み、安いものでは37000円程度で手に入るようになった。
3年保証がつく玄人志向のグラボ「GALAKURO GAMING 」シリーズのRTX 2060搭載モデルも価格が下がり、38000円ほどで購入できるようになっている。
クロックこそリファレンスと大きく変わらないものの、黒くシンプルなデザインで合わせやすく、さらには3年保証までつくという点を考えると非常にコスパに優れていると感じる。

Intel SSD 760p 256GB

Intel SSD 760pは2018年発売のSSDだ。PCIe 3.0×4接続の中ではエントリークラスのため書き込み速度は速くないが、このクラスの256GBモデルが5000円ちょっとで手に入るのは驚きだ。
速度はQLC NANDを採用したものと比較するとほぼ全てにおいて高速で、発熱もさほど多くはない。
250GBのSATA SSDと大きく値段が変わらないため、システムドライブ用として購入するなら「Intel SSD 760p 256GB」をまずおすすめする。