提供: NoxPlayer

Androidエミュレータソフトとして非常に優秀なNoxPlayer。筆者もよく使用しているソフトのうちの一つなのだが、実はこのソフトにはMac版も存在している。スマートフォンでは操作しにくいゲームなどをPC内で擬似的にAndroid OSを動作させ、大きな画面で操作することができることや操作性の改善を考えるとメリットは計り知れない。また、MacユーザーはiPhoneを使用している人が多い傾向にあるが、Android OSでのみ動作するアプリも少なくない。MacでAndroidアプリを動作させられるNoxPlayer Mac版を詳しくみていこう。

NoxPlayerとは

iOSユーザーでも非常に便利なエミュレーターソフト!

2015年にノックスデジタルエンターテイメントが開発したWindows,Mac用のAndroidエミュレータソフトである。Android OS向けにリリースされているゲームをPCで動作させることを目的として作成されていることからAndroidのOSとしての機能のみでなくPC動作のために様々な機能が盛り込まれている。普段iPhoneやiPadしか持っていない人であってもNoxPlayerを使用することでアプリにはよるがPC上で動作させることが可能になる。SNSなどで紐づけたアカウントや引き継ぎ番号をNoxPlayerで使用すれば簡単にアカウントの引継ぎができるので今までiPhone等でプレイしていたゲームもデータを引きついでNoxPlayer上でプレイすることが可能だ。

インストール

それでは実際にMacBookProにインストールする。今回インストールするPCのスペックはこちらだ。

モデル名MacBookPro 2017 13inch
CPUIntel Core i7 7360U
メモリLPDDR3 2133MHz 8GB
SSD128GB

NoxPlayerのインストールファイルは.pkgファイルをダブルクリックして始める。

ダブルクリックし、起動するとインストールが始まる。

インストールが終わり、NoxPlayerの起動画面が出た。深い青ベースの洗練されたデザインの起動画面となっている。

UI

起動完了すると特にロック画面なしでホーム画面が現れる。デフォルトでブラウザ、各種ツール、アプリストア、ビビットアーミー(ゲーム)がインストールされている。UIの印象としては少し前のAndroid OSを搭載したタブレットPCといった印象だろうか。
画面左側には上からキーボード割り当て、位置情報の設定、音量のアップ/ダウン、apkファイルのインストール、マウスのマクロ設定がある。下には戻るボタン、ホームボタン、タスクマネージャーのボタンが設置されている。

特に位置情報の設定に関しては現在地が影響を及ぼすゲームでは活躍することだろう。ただし、IPアドレスはNoxPlayerを動作させているPCのものが使用される。

アプリストアを起動するとUIこそ違和感があるがGoogle Playストアが使用できる。NoxPlayerがゲームプレイを主な目的とするエミュレーターソフトなのでアプリストアを起動すると最初に現れる画面はゲームが大量に並んでいる。

アプリのインストールもスマートフォン同様難なく進めることができる。

Mac版NoxPlayerの使用について

Mac版NoxPlayerのバージョンは2020年6月3日現在、2020年6月1日にリリースされた3.0.3.0となっている。画面が白くなってしまうなどといったバグ修正がされており安定性が上がっている。

OSはSamsungのGalaxy S9+のAndroid7.1.2をベースにしたものを使用している。OSのバージョンは古めだがゲームはAndroid4.3から対応しているものも多いのでそこまで困ることはなさそうだ。Androidセキュリティパッチは2017年のものだが、エミュレーターソフトなのでMac側のセキュリティを上げておけば対策可能だろう。

ゲームのインストール

それではNoxPlayerのアプリストアからゲームをインストールする。先述したとおりアプリストアは非常に洗練されていて使いやすくなっている。

4Chunksにて確認したところ、「アークナイツ」「アズールレーン」「ラグナロクマスターズ」「東宝LostWord」「ロードモバイル」「クラッシュ・オブ・クラン」に対応していた。

ただし、対応していないゲームも存在する。Mac版NoxPlayerはPUBG MOBILEやCall of Duty Mobileなど人気FPSゲームには対応していなかった。Windows版Noxplayerでは対応が確認されているがFPSゲームのようなエミュレーターを使うことでゲームを非常に有利に進めることができるものは倫理的に使用しない方が良いのではないかと筆者個人は感じている。

今回はAngry Birds,Crush of Clans,にゃんこ大戦争,World of war shipsの4種類を追加インストールしてみた。これらのゲームはエミュレーターで使用してもゲームを進める上で優位にならない、公式にエミュレーターを使用することが認められているものである。

実際にゲームをプレイ

今回はにゃんこ大戦争を使用してNoxPlayerの使用感をレビューする。にゃんこ大戦争は公式にエミュレーターを使用することが認められている。

基本的にスワイプはマウス(トラックパッド)でドラッグアンドドロップすることで対応する。

しかしそれでは操作する箇所が多いスマートフォンゲームでは非常にプレイしづらくなってしまう。そこでNoxPlayerに標準搭載されているキーボードのキー割り当て機能を使用する。
このようにキーボードのキーを画面上に割り当てることでPCでも円滑にゲームプレイが可能となる。
実際に使用するとスマートフォンの小さな画面でゲームプレイするよりもキーボードに機能を割り当てることでゲームの操作が楽になったと感じた。

総評

NoxPlayer Mac版はAndroidのみで動作するアプリをMac上で実行するには良い選択肢だ。今回はにゃんこ大戦争を例にNoxPlayerに搭載されているキーボード割り当て機能を使用してレビューを行ったが、使い方次第ではこれ以上に効果を発するだろう。ただしエミュレータ使用を禁止しているゲームも存在するのできちんと自分で調べることが必要だ。筆者が以前検証した際にはPUBG MOBILEはエミュレーターを使用するとエミュレーター使用者を集めたサーバーに送られた(PUBG MOBILEは海外向けに公式エミュレーターを出しているので禁止されているわけではない)。
今回はMac版のNoxPlayerをレビューしたが、機能をさらに盛り込んだNoxPlayer Windows版もリリースされている。Windowsユーザーはそちらを使うと良いだろう(MacユーザーもBootCampを使用することでインストール可能)。
大きい画面でゲームをプレイしたい、ゲームのサブアカウントを作成したいといった際に一役買ってくれるソフトだ。

公式サイト