製品提供:Kingston Technology
USBメモリ等でKingstonというメーカーを知っている人は多いのではないだろうか。KingstonはSSDやメモリメーカーとしても非常に有名で、日本ではコストパフォーマンスに優れたモデルが大変人気だ。今回紹介するKingstonのNVMe SSD、NV2はPCIe 4.0に対応した高性能SSDながらも低価格を実現したバランスの良い製品だ。
スペック
フォームファクタ | M.2 2280 |
インターフェース | PCIe 4.0 x4 NVMe |
容量 | 250GB,500GB,1TB,2TB |
NAND | TLC 96層 3D NAND |
コントローラー | Silicon Motion SM2263ENG |
読み書き速度 | 250GB モデル – 3,000/1,300MB/秒 500GB モデル – 3,500/2,100MB/秒 1TB モデル – 3,500/2,100MB/秒 2TB モデル – 3,500/2,800MB/秒 |
MTBF | 150万時間 |
総書込容量 | 250GB-80TBW 500GB-160TBW 1TB-320TBW 2TB-640TBW |
保証期間 | 3年間 |
※NANDチップ、コントローラーはロットによって異なる可能性あり
開封・製品外観をチェック
KingstonのSSD箱ではなく紙パッケージとなっている。付属品も特になく非常にシンプルなパッケージだ。
SSD本体は一般的なM.2 2280形状だ。デスクトップPCの他、もちろんノートPCの容量増設にも使用可能だ。
SSDの裏面を見ると特にチップは実装されていない。今回紹介するNV2は2TBモデルだが、片面実装で非常に高密度なNANDチップを使用している。
SSDの表面に貼られている製品シールをはがすと実装されているチップが見える。一番左の銀色のチップはSilicon Motion製のSSDのコントローラーでその右隣から4枚ある黒いチップがNANDチップだ。一枚当たり500GBの容量を誇る。公式ページを見てもSSDの仕様は詳しく記載されていないが、チップの容量と速度、保証されている総容量を見るとおそらくQLCチップを使用しているだろう。
取り付け&性能検証
それではKingston NV2 2TBを実際にPCに組み込み、動作速度や温度などを測定していく。
検証環境
アイドル時温度
Kingston NV2のアイドル時温度は30℃と非常に低い温度だ。ASRock X570 Creatorの上段のM.2スロットに搭載し、マザーボード付属のM.2ヒートシンクを使用している状態でこの温度なので仮にヒートシンクがない状態だったとしても40℃に達するかどうかというくらいでノートパソコンでの使用も心配いらないだろう。
SSD速度検証:CrystalDiskMark8.0.4
Kingston NV2の速度を計測するためにCrystalDiskMark8.0.4を各容量実行した。
速度はカタログスペックよりも高く、リード・ライト共に200MB/sほど速い。Gen4SSDとしては速度は抑え目だが、最近まで活躍していたGen3SSDのハイエンドモデルと同等以上の速度が出ているため、実際に使用したら非常に快適に感じることだろう。
ファイル実測書き込み速度
実際に300GBのファイルを移送してKingston NV2の実測速度を計測する。
Samsung 980 ProからKingston NV2に向けて300GBのファイルを転送すると焼く2.05GB/sという結果になった。キャッシュが効いている間は2GB/s後半出るのだが、キャッシュが切れると2GB/s程度に落ち着く。QLCのSSDはキャッシュ切れを起こすと途端に数百MB/sに落ちるSSDもある中、Kingston NV2は安定して速度を出し続けられていると言える。
動作時最大温度検証
Kingston NV2の最大温度を測るために、先ほどの実ファイル書き込み時の最大温度を測定した。結果は300GBの書き込みを行っても最大温度は40℃と非常におとなしい。ヒートシンクは約10℃ほど温度を下げていると予測できるのでKingston NV2をノートパソコンでハードに使用しても温度面では全く問題ない。
総評
Kingston NV2は、Gen4SSDながらも低価格で購入できるM.2SSDだ。システムドライブは高速なSSDを搭載し、ゲームデータや動画等の重たいファイルを大容量なNV2に保管するという使い方がお勧めだ。また発熱が抑えられているためノートパソコンのディスクを増設するといった用途でもおすすめだ。
システムドライブにするにはもう少し性能が欲しいところだが、大容量のSSDを増設したい人には大変お勧めできるSSDだ。