発売からしばらく経つと、当初の価格から大きく値下げされる商品がある。
PCパーツ、特に頻繫にモデルチェンジなどが行われるマザーボード、CPU、SSD等はそれが顕著だ。
今回は2019年6月4日現在のネット最安価格を参考に、お買い得になっているマザーボードやグラフィックボード、CPU、SSD等をいくつか紹介していく。

今月のねらい目

今月のねらい目だが、やはりAMD Ryzen 3000シリーズの発表に伴い値下げされているRyzen 2000シリーズプロセッサとAMD 400シリーズチップセット搭載のマザーボードだろう。
Ryzen 3000シリーズも非常に魅力的なのだが、さらに低価格になったRyzen 2000シリーズもまた魅力的だ。
その他だと、最近低価格化しているDDR4メモリやSSDだろうか。SSDに関しては、Crucial MX500やWD Blue 3D NAND SATAなどの高品質な500GB SSDが7000円付近で推移している。昨年夏ごろはエントリー向け240GB SSDでさえ6000円を超えていたことを考えると、非常に安くなっていることが実感できる。

お買い得なパーツ

AMD Ryzen 5 2600

https://kakaku.com/item/K0001047707/

「Ryzen 5 2600」の画像検索結果

AMD Ryzen 5 2600は6コア12スレッド、最大3.9GHzで動作するCPUだ。
Ryzen 3000シリーズが発表されたことにより、最安16500円付近まで値が下がっており、非常にコストパフォーマンスが高くなっている。
冷却さえしっかりすれば、オーバークロックによって上位のRyzen 5 2600Xを性能で超すこともできるため非常におすすめだ。
ゲーム性能ではCore i5 9400F等には劣るものの1080p60fpsで3Dゲームを楽しむ程度であれば十二分な性能を持っているため、コストパフォーマンスの高いRadeon RX570や在庫処分で安くなっているGeForce GTX1060 6GBと組み合わせることで、低価格で満足のいくゲーミング・作業用PCを作ることができる。
付属クーラー「Wraith Stealth」はそこそこ静かなうえ、定格状態のRyzen 5 2600であればしっかりと冷却できるため、社外製クーラーを別途用意する必要がなく、その点でコストを抑えることができるのもポイントだ。

ASRock Z390 Phantom Gaming 6

https://kakaku.com/item/K0001095770/

Z390 Phantom Gaming 6 の製品画像

ASRock Z390 Phantom Gaming 6は現在2万円をきる価格で購入可能なZ390チップセットを搭載したマザーボードだ。発売当初は26000円以上していた。
高速で低遅延な2.5Gbit LANを搭載している点がウリだ。
ただし欠点として、価格のわりにUSBポート数が少なく、Type-Aは5ポートしかない。さらに、ノイズがのりにくいUSB 2.0がリアに搭載されていないため、このあたりは注意が必要になる。

ASUS TUF B450M-PLUS GAMING

https://kakaku.com/item/K0001076761/

TUF B450M-PLUS GAMING の製品画像

高耐久をうたうASUSの「TUF (The Ultimate Force)」シリーズのTUF B450M-PLUS GAMINGは現在、7000円台という低価格で販売されている。
ゲーマーにうれしい金属シールド付きのPCI-Express×16スロット「Safe Slot」がついている点でもおすすめできる上、このマザーボードは「HDMI 2.0bに対応している」ところも強みだと思う。
APUで4K(60Hz)出力をしたいというユーザーも少なくはないはずだ。そしてB450マザーボードでHDMI 2.0に対応しているのはASUS TUFシリーズ以上とGIGABYTE AORUSシリーズのみ。そして、HDMI 2.0搭載マザーボードのなかでこのマザーボードだけ非常に低価格になっている。
ゲーム用途で使うにもコストパフォーマンスの高い「Ryzen APU」を搭載するのにもぴったりのマザーボードだ。

WD Blue SN500 NVMe SSD 500GB

https://kakaku.com/item/K0001140102/

WD Blue SN500 NVMe WDS500G1B0C の製品画像

こちらは「今安い!」というわけではないのだが、ちょうどこの250GBモデルのレビュー記事を投稿したところだということで紹介する。
このWD Blue SN500はPCIe 3.0×2接続のエントリー向けNVMe SSDだ。シーケンシャルリードは1700MB/s、シーケンシャルライトは1450MB/s。×2接続のためPCIe SSDとしてはさほど高速ではないが、驚くべきはその価格だ。なんと、500GBで9000円をきっている。これは、少し前のSATA SSD 500GBと同じくらいの価格だ。
またエントリーモデルとはいえ最新のSSDということもあり、SLCキャッシュ切れ(検索推奨)を起こした際の速度もそこそこ高速(500GBモデルでは約700MB/s~750MB/s程度)で、SATA SSDよりは明確に高速だ。そして超低発熱のため、ヒートシンクなしで運用しても大きな問題にはならないだろう。
低価格で低発熱、そしてそこそこ高速と、非常におすすめできるSSDとなっている。

SN500のレビュー記事(250GB版をレビューしているため注意)

G.Skill Sniper X 3200MHz 16GB

https://kakaku.com/item/K0001032655/

G.Skill F4-3200C16D-16GSXKB (DDR4-3200 CL16 8GB×2)

11000円未満で購入できるDDR4-3200対応で迷彩柄が特徴のオーバークロックメモリ。Hynix製のチップを使用している。AMD Ryzen構成でももちろん安定動作する。
安価で高速なメモリを探している場合はこれを購入しても良いと思う。

7月にはRyzen 3000シリーズとRadeon Naviがいよいよ発売

7月上旬には待望のAMD Ryzen 3000シリーズとRadeon Naviが発売される。これらの発売によって価格が下がるパーツも出てくると思うので、また7月号としてお届けしたい。
また、Ryzen 3000シリーズのレビューや考察もしていく予定なのでぜひ見ていってほしい。