私scalar919がメイン機で使用しているCPUはIntelのCore i7 8700だ。ご存じの通りIntelのCPUは末尾に「K」がついていないものはTDPが65Wなのだが、原則オーバークロックすることはできない。そのため、ベンチマークなどでスコアを計ったとしてもオーバークロックによって飛躍的に数値を向上させることは無理に等しい。

しかしオーバークロックはできないにしても、Kなしモデルでもベンチマークのスコアを伸ばしたい私みたいな人間も結構たくさんいるのではないだろうか。設定次第ではKなしモデルでもベンチマークのスコアを伸ばすことはできる。今回は私が使用しているCore i7 8700でベンチマークスコアを伸ばしていこうと思う。ちなみに私のメイン機のスペックだが、

  • CPU:Core i7 8700
  • RAM:2666MHz 32GB
  • SSD:Samsung 970 Evo Plus 500GB
  • GPU:GTX1060 6GB

となっている。

さて、何もしていない状況でまずCPUのスコアを計ってみよう。OSのクリーンインストールが終わった直後にCINEBENCH R15をインストールし、走らせてみる。

クリーンインストール後のcinebench

何もしない状況でCINEBENCHを走らせると1382cbとCore i7 8700としてはやや低めな値となってしまった。ドライバなど一切入れていないことが原因な気もするので、ドライバをすべて入れた後、ここからどうやってスコアを上げようか試行錯誤していこう。

1.電源オプションを変更しよう!

コントロールパネルからシステムとセキュリティ、電源と進むと電源オプションの中でプランの変更が可能だ。これによって大きくスコアが伸びることはないと思われるが、おまじない程度にやっておくと良いのかもしれない。

タスクマネージャーから優先度をリアルタイム(高)にする!

タスクマネージャーを開き、プロセスの欄を見るとCINEMA 4Dが見つかるはずだ。ここを右クリックするとメニューの中に詳細を表示というものがある。クリックすると次のような画面になる。

さらにここから右クリックで出てくる優先度の設定からリアルタイムを選択すると、CPUの処理の多くがCINEBENCHに割かれることになるのでスコアが伸びやすくなる(場合によっては優先度「高」にしたほうが伸びることもあるので要チェック)。

少々ずるいが必要のなさそうなシステムを終了させる!

不必要な常駐ソフトを終了させるのは言わずもがなだが、タスクマネージャーを見ると必要のなさそうなシステムがたくさん動いているのがわかるだろう(Cortanaとか)。このシステムたちを終了させることでさらにCPUリソースを割くことを期待する。Windowsのシステムのリソース量なんてたかが知れているとは思うが、まぁ塵も積もれば山となるという考えで作業しよう。

それではベンチマークを始めよう!

やれることはやった。この状態でCINEBENCHを走らせてみよう。ここまでのことをやれば少しはスコアも上がることだろう。期待を込めてRunのボタンを押す。

見てわかる通りマルチのスコアは1425cbと大きく上がった。何もしない状態が1382cbだったので、43cbも上がったことになる(ついでにシングル性能とGPU性能も測定したが今回は触れないでおく)。

Core i7 8700kよりも消費電力が低いCore i7 8700は電気代を気にする人には結構良い選択肢なのではないだろうか。今は第9世代のCore iシリーズが出ているが、TDP65WでiGPUを搭載している最上位のCPUはいまだにCore i7 8700だ。消費電力と性能のバランスを重視するユーザーにはとてもお勧めできるCPUであるだろう。