製品提供:AfterShokz
一人暮らしでない限り、同居している人のテレビの音やスマートフォンの音、PCの音など聞きたくない音が耳に入ってくることは少なくないだろう。一人がテレビを見ている中、他の人はスマートフォンで動画を見たいといった場面もよくあるだろう。また壁の薄いアパートなどでは隣の部屋に音が漏れていないかといった心配をしながらテレビや動画を見ている人もいることだろう。解決策としてイヤホンを使用するという手段をとるという人も多いが、家族と住んでいる、恋人と同棲している場合はお互いにコミニュケーションが取れなくなってしまうという問題も発生してしまう。そんな中、注目を浴びているのが骨伝導ヘッドホンだ。耳を塞がないためテレビや動画の音声を聞きながら人と会話ができる骨伝導ヘッドホンは現在こそあまり普及していないが今後注目を浴びることになるだろう。
骨伝導ワイヤレスヘッドホン テレビ用 トランスミッター付きとは
以前4Chunksで紹介したAfterShokzのAeropexのマイナーチェンジモデルにBluetooth出力のトランスミッターをバンドルした製品である。テレビなどBluetooth非対応の製品でもこのトランスミッターを使用することでAfterShokz製品をはじめとするBluetoothイヤホン・ヘッドホンが使用できるようになる。テレビを見ながらでもコミュニケーションをとるには最適な製品だ。
以前4Chunksで紹介したAfterShokzの骨伝導ヘッドホン「Aeropex」はこちら
スペック
品番 | AS801 |
スピーカータイプ | 骨伝導変換機 |
周波数特性 | 20Hz~20KHz |
感度 | 105 ± 3dB |
マイク特性 | -38dB ± 3dB |
Bluetoothバージョン | Bluetooth® v5.0 |
対応プロファイル | aptX, A2DP, AVRCP, HSP, HFP |
スピーカーインピーダンス | 8.5Ω ± 20% |
Wireless range | 10m |
周波数帯域 | 2402MHz~2480MHz |
バッテリー駆動時間 | 最大8時間 |
待機時間 | 最大10日 |
充電時間 | 2 時間 |
重量 | 26 g |
防水防塵規格 | IP67 |
バッテリー容量 | 145 mAh |
最大RF出力 | 0dBm |
開封
それでは骨伝導ワイヤレスヘッドホン テレビ用 トランスミッター付きを開封する。
パッケージは白ベースでAS801(骨伝導ヘッドホン)とABT01(トランスミッター)がえがかれている。
裏面にはAS801の特徴がまとめられている。基本的なスペックはAeropexと変わらないがこちらはaptXというコーデックに対応している。
サイドにはAfterShokz のストーリー「BE OPEN」と入っており開封欲が高まる。
外側をスライドさせるとAFTERSHOKZと書かれた内箱が現れる。本体が厳重に包まれており高級感がうかがえる。
さらに箱を開けるとAS801が現れる。AS801はAeropexのカラーバリエーションが4色展開であったのに対し、コズミックブラックのみになっている。
AS801を出し、中を見るとさらに箱が入れられており、こちらにはアクセサリーが収められている。
箱の中には携帯用のシリコン製ポーチが入れられておりその他アクセサリーはこのポーチの中に入れられていた。
ポーチはマグネットで開閉する。大きさや形状は申し分なく、コンパクトではあるが非常に使いやすい。
ポーチの中には充電ケーブルと耳栓が入れられていた。充電ケーブルはAeropex同様マグネットで接続するものとなっている。Micro-USBタイプよりも耐久性が高く、手軽に使用できるため重宝するだろう。ただし、Aeropexでは2本付属していた充電ケーブルは1本へと減らされている。
耳栓は骨伝導ヘッドセットが耳をふさがないため、こちらを使用することで外部の音が遮断され高級イヤホンとまではいかないが音質を追求することができる。
さて、この骨伝導ワイヤレスヘッドホン テレビ用 トランスミッター付き一番のウリはBluetoothトランスミッターが付属しているという点だ。
中はぎっしりとトランスミッターとケーブルで埋められている。左上に位置しているものがbluetoothトランスミッター本体だ。
Bluetoothトランスミッターは1番と2番に別のヘッドホン・イヤホンを割り当てることができる。コーデックはSBC、FS、aptX、aptX LLに対応している。AS801はaptXに対応しているので従来のヘッドホンよりも低遅延で音を流すことができる。
音声の入力端子はUSB、光デジタル、AUX3.5mmに対応している。この3種類に対応しているほか、付属のRCA変換ケーブルを使用することで昔懐かしい3色ピンのRCA端子からの音声入力も可能だ。
上から順にUSB-MicroUSBケーブル、光デジタルオーディオケーブル、AUX3.5mmオーディオケーブル、AUX3.5mm-RCAケーブルとなっている。4種類の接続方法が用意されているのでほぼすべての機器からの音声をBluetoothで飛ばすことが可能だ。また、トランスミッター本体はMicroUSB端子で給電する。
注意事項としてはパワーアンプからAUX3.5mmで接続すると電流が大きすぎてトランスミッターが壊れてしまう可能性があるので推奨されない。
その他説明書は5部付属していた。
実際に使用する
それではAS801、ABT01を実際に使用する。
今回はUSB端子を利用してPCと接続し音声を流す。
PCにABT01を接続すると自動でデバイスのセットアップが始まるので手動でドライバソフトウェアをインストールする必要はない。
AS801の電源を入れると自動で1番に接続され、「接続しました」と音声ガイダンスが流れる。トランスミッターには入力方式、ヘッドセットとの接続コーデックが表示されるので状況がわかりやすい。AS801との接続にはaptXが使用されているため、非常に低遅延である。動画等を見ていても遅延はほぼ感じられない。ゲームに使用しても特に問題はないと感じた。
このトランスミッターは写真の通り1,2とヘッドホン・イヤホンを2つペアリングすることができる。特にこのトランスミッターの素晴らしいポイントとしてワイヤレスイヤホンを2台同時に接続することができるというところだ。
今回この骨伝導ワイヤレスヘッドホン テレビ用 トランスミッター付きを使用して、新たにレースゲームでの使用と相性が良いことが判明した。レースゲームをする際、音はヘッドホンかイヤホンで聞く人が多いが、車など広い空間で音がなっているものに関してはスピーカーを使用してゲームプレイをするほうが臨場感が出るだろう。しかし、周りへの音の配慮といった問題を考えると決して良い選択肢とは言えない。ヘッドホンやイヤホンを使用するよりも骨伝導ヘッドホンを使用することでより広範囲で音が響いているように錯覚する。
AS801の使用感
装着したAS801は激しく動いてもずれることはなかった。運動時に使用しても問題はない。また、防水、防塵はIP67に相当する。汗はもちろん水濡れする環境でも使用できる。
各県の条例を確認する必要はあるが自転車に乗っている際に使用しても問題はなさそうだ。
充電端子には水濡れを検知するセンサーが備わっており、濡れた状態で充電を開始しようとすると警報が鳴るようになっている。
音はAeropexと変わりない。先述のとおり高級イヤホンと比べてしまうと音は劣ってしまうが高音質な音楽を聴かない限り、筆者はこのAfterShokzの骨伝導ヘッドホンで満足できた。テレビを見る、Youtubeで動画を見るといった用途で使用するのであれば全く不満はない。
総評
Aeropex同様AfterShokz製の骨伝導ヘッドホンは非常に出来の良い製品だと感じた。骨伝導ヘッドホンといえば「音漏れがすごい」「音質が悪い」「振動が不愉快」などマイナスなイメージが強いものだったが、今回の製品ではそのような欠点が全くないとは言えないものの限りなく抑えられている。
また、Aeropexを買おうか迷っていた人はトランスミッターが付属している、aptXに対応したことで遅延が少なくなっているというアップデートがされたのでこれを期に購入を検討することをお勧めする。決して安い買い物ではないが満足することができるだろう。