![](https://4chunks.com/wp-content/uploads/2021/02/ELSA-RTX3090-1280x960.jpg)
グラフィックスカード品質に一番拘っているメーカーと言っても過言ではないELSA。GeForceシリーズのみではなくQuadroやTeslaといったプロフェッショナルグラフィックスカードを作っているのもELSAのみである。そんなELSAから発売されているGeForceシリーズは品質、安定性で非常に高く評価されている。今回はELSAから発売されいる GeForce RTX3090を搭載したELSA GeForce RTX 3090 ERAZOR Xをレビューする。
スペック
CUDAコア数 | 10496 |
コアクロック | 1395~1755MHz |
ビデオメモリ規格 | GDDR6X |
ビデオメモリ容量 | 24GB |
メモリ帯域幅 | 936GB/sec |
メモリバス | 384bit |
補助電源要求数 | 8pin x 2 |
出力端子 | 3 x DisplayPort 1.4a (up to 7680×4320@60Hz) HDMI 2.1 (up to 7680×4320@60Hz) |
推奨電源容量 | 850W |
消費電力 | 370W |
占有スロット数 | 3スロット |
本体サイズ | 300mm x 115mm x 59mm |
保証年数 | 2年 |
パッケージ・開封
![](https://4chunks.com/wp-content/uploads/2021/02/IMG_2594-scaled.jpg)
パッケージはCALL of DUTY BLACK OPS COLD WARとコラボしたデザインである。今回のNVIDIA GeForce RTX 30xxシリーズは購入するとCALL of DUTY BLACK OPS COLD WARがついてくるモデルが多数あった。
![](https://4chunks.com/wp-content/uploads/2021/02/IMG_2597-1280x960.jpg)
裏面には製品のPRポイントが多く書き連ねられている。
底面にはELSA GeForce RTX 3090 ERAZOR Xの仕様、上面にはELSAロゴの下にINNO3Dのロゴが入っている。これはELSAのグラフィックスカードはINNO3D製のものを使用しているためである。
![](https://4chunks.com/wp-content/uploads/2021/02/IMG_2600-1280x960.jpg)
内箱は黒一色で非常に地味である。ELSAはパッケージ版を販売した後、バルク版の販売をすることが多く、今回のELSA GeForce RTX 3090 ERAZOR Xもバルク品販売ではこの箱のみになるのだろう。
![](https://4chunks.com/wp-content/uploads/2021/02/IMG_2601-1280x960.jpg)
内箱を開けると付属品が現れる。
![](https://4chunks.com/wp-content/uploads/2021/02/IMG_2602.jpg)
付属品は説明書、保証書、グラフィックスカードステーとなっている。グラフィックスカードステーは長尾製作所製のものにELSAロゴが入れられている。またグラフィックスカードを支えるポイントもELSA GeForce RTX 3090 ERAZOR X用に固定されている。
![](https://4chunks.com/wp-content/uploads/2021/02/IMG_2603-1280x960.jpg)
付属品類を取り出し、上の発砲ウレタンを取り出すと静電気防止袋に入れられたELSA GeForce RTX 3090 ERAZOR Xが現れる。
外観レビュー
それでは実際にELSA GeForce RTX 3090 ERAZOR Xを取り出し、外観を見ていく。
![](https://4chunks.com/wp-content/uploads/2021/02/IMG_2605-1280x960.jpg)
ファンは3連ファンモデルとなっておりGeForce RTX 3090の発熱の大きさがうかがえる。ELSA GeForce RTX 3090 ERAZOR Xを含めGeForce RTX 3090は3連ファンモデルのみで2連ファンモデルは存在しない。ELSAは静音ファン搭載のS.A.Cというモデルが存在しているが、今回のELSA GeForce RTX 3090 ERAZOR XはERAZOR XというゲーミングモデルでGPUをオーバークロックしたモデルになっている。そのためリファレンスモデルよりも発熱が大きいのだが、銅製の GPU 設置面と7本のヒートパイプ、大型フィンを組み合わせた新設計のS.A.C 4という冷却システムを採用している。
![](https://4chunks.com/wp-content/uploads/2021/02/IMG_2607-1280x960.jpg)
横から見るとヒートシンクのフィンが非常に細かく並んでいる。厚さは3スロットで小さいケースには入れにくいだろう。
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補助電源は8pin x 2とOCモデルのGeForce RTX3090としては少しおとなしめである。ELSA GEFORCE RTXと書かれている部分にはLEDが入っている。グラフィックスカード後方にはThrough Flow Cooling Systemと呼ばれるファンからの風が下から上に直接抜ける構造を取っている。多くのRTX3080,90シリーズがこのような構造を取っており冷却効率を追い求めていることが見て取れる。
![](https://4chunks.com/wp-content/uploads/2021/02/IMG_2608-scaled.jpg)
ビデオカード後部は金属製のプレートが取り付けられており剛性を確保している。また今回のRTX3000シリーズは非常に大きいため、ケース内でヒートシンクや基盤が他のパーツとぶつかってしまうことを防いでいる。
![](https://4chunks.com/wp-content/uploads/2021/02/IMG_2613-1280x960.jpg)
底面コンデンサはPOSCAP4+MLCC2の組み合わせである。
ベンチマークで性能検証
それではベンチマークソフトを使用してゲーム性能を検証する。今回の検証用構成はこちらだ。
3DMARK Time Spy
DirectX12性能をテストする3DMARK Time Spyを動作させた。この値が高ければ高いほどDirectX12の性能が高いということになる。
3DMARK Time Spy
![](https://4chunks.com/wp-content/uploads/2021/03/TIME-SPY.png)
![](https://4chunks.com/wp-content/uploads/2021/03/TIME-SPY2.png)
3DMARK Time Spy Extreme
![](https://4chunks.com/wp-content/uploads/2021/03/TIME-SPY-EXTREME.png)
![](https://4chunks.com/wp-content/uploads/2021/03/TIME-SPY-EXTREME2.png)
3DMARK Fire Strike
Time SpyがDirectX 12のテストであったのに対し、Fire StrikeはDirectX 11のテストである。こちらも値が高ければ高いほど性能が良いということになる。
3DMARK Fire Strike
![](https://4chunks.com/wp-content/uploads/2021/03/FireStrike.png)
![](https://4chunks.com/wp-content/uploads/2021/03/FireStrike2.png)
3DMARK Fire Strike Extreme
![](https://4chunks.com/wp-content/uploads/2021/03/FIRE-STRIKE-EXTREME.png)
![](https://4chunks.com/wp-content/uploads/2021/03/FIRE-STRIKE-EXTREME2-1.png)
3DMARK Fire Strike Ultra
![](https://4chunks.com/wp-content/uploads/2021/03/FIRE-STRIKE-ULTRA.png)
![](https://4chunks.com/wp-content/uploads/2021/03/FIRE-STRIKE-ULTRA2.png)
3DMARK Port Royal
Port RoyalはRTX2000シリーズから搭載されたレイトレーシング機能のベンチマークである。映り込みなどの光の計算を行う際の処理性能の指標として使われており値が大きいほど処理できる計算が多い。
![](https://4chunks.com/wp-content/uploads/2021/03/PORT-ROYAL.png)
![](https://4chunks.com/wp-content/uploads/2021/03/PORT-ROYAL2.png)
3DMARK NVIDIA DLSS feature test
DLSSとはNVIDIAがTuring世代のGeForce RTXシリーズから導入したアンチエイリアシングやアップスケーリングのための機能で、ディープラーニングとAIを駆使して、ゲームのパフォーマンスを下げずに高画質化することができる。これは解像度別にテストしている。DLSS ONとDLSS OFF時の値が大きく変わっていることがわかるだろう。
3DMARK NVIDIA DLSS feature test FHD
![](https://4chunks.com/wp-content/uploads/2021/03/DLSS-FHD.png)
![](https://4chunks.com/wp-content/uploads/2021/03/DLSS-FHD2.png)
3DMARK NVIDIA DLSS feature test WQHD
![](https://4chunks.com/wp-content/uploads/2021/03/DLSS-WQHD.png)
![](https://4chunks.com/wp-content/uploads/2021/03/DLSS-WQHD2-1.png)
3DMARK NVIDIA DLSS feature test 4k
![](https://4chunks.com/wp-content/uploads/2021/03/DLSS-4k.png)
![](https://4chunks.com/wp-content/uploads/2021/03/DLSS-4k2-1.png)
VRMARK
VRMARKはVR機器を持っていなくても使用しているPCがどれほどのVR性能を引き出せるか判断することができるベンチマークだ。解像度は2264×1348でVRゴーグルを使用した際によく使われるものを採用している。フレームレートはVRゴーグルでよく採用されている90Hzを超えていれば非常に快適にVRゲームをプレイすることができるだろう。
VRMARK Orange Room
![](https://4chunks.com/wp-content/uploads/2021/03/VRMark-Orange.png)
![](https://4chunks.com/wp-content/uploads/2021/03/VRMark-Orange2.png)
VRMARK Cyan Room
![](https://4chunks.com/wp-content/uploads/2021/03/VRMark-Cyan.png)
![](https://4chunks.com/wp-content/uploads/2021/03/VRMark-Cyan2.png)
VRMARK Blue Room
![](https://4chunks.com/wp-content/uploads/2021/03/VRMark-Blue.png)
![](https://4chunks.com/wp-content/uploads/2021/03/VRMark-Blue2.png)
Apex Legendsを実際にプレイ
最後に流行りのゲームとしてApex Legendsをプレイし、実際のフレームレートを見る。今回の設定はFHDですべて最高設定としているので競技としてプレイする際には設定も今回のテストよりも低くなることがほとんどであるだろう。そのためこの検証動画よりもフレームレートは出ているだろう。
総評
GeForce RTX3090シリーズはほぼすべてのモデルが20万円超えと非常に高価なグラフィックスカードだ。中でもこのELSAやASUSのROG STRIXモデル、GIGABYTEのAORUSモデルなどは高価なブランドであるという認識の人が多いだろう。ただ元値がこれだけ高価なパーツだと故障時のリスクを考えて保証が手厚いメーカーを選ぶということも一つの手だ。ELSAは出荷時全数検査に加え、サポートも非常に手厚くBtoBのサポートとBtoCのサポートは同じだといわれている。ただ保証年数が長いだけでなく故障時のサポートが迅速であることが期待できるということも価格に含まれていると考えればこの24万円近いERAZOR Xも納得いく価格だ。
発売当初から実質TITANと言われてきたこのGeForce RTX3090シリーズは一般的な用途ではここまでの性能は必要ない。ゲームをするのであれば1つ下のモデル GeForce RTX3080が妥当だろう。GeForce RTX3080の倍の値段を出しても最上位であるGeForce RTX3090が欲しいという人は是非このELSA GeForce RTX3090 ERAZOR X,おすすめである。