Ligicoolのバーチャル7.1ch対応の低価格帯ヘッドセットとして大人気なG430の後継モデル、G431はどのような点が変更されたのだろうか。今回はG430とG431を比較しながらレビューを行っていこう。

開封

前面には大きくG431が描かれている。G430では製品が見えるように半分プラスチック

スペック

スペックを比較するとスピーカー部は性能が向上していることがうかがえる。ドライバーサイズが40mmから50mmに拡大されたことは大きな性能向上だろう。一方で重量は25g増と重たくなった。ケーブルは3mから2mへと短くなったが、3mでは長すぎるといった声が多く、短くしたのではないかとも考えることができる。

外観の変更

さて、それではG430とG431の外見を比較する。

最初に見てわかることとしてG430のケーブルは布巻になっているが、G431ではビニールそのままとなっている。この部分はG430から「改悪」されたといってもよいのではないだろうか。G430のケーブルの方がフレキシブルといった印象だろうか。
接続部分は3.5φジャック2本から3.5φジャック1本に変更された。最近のPCケースではマイク/イヤホン端子が別々についているものが少なくなりつつあるため、改良といえるのではないだろうか。コンソール機やノートPCなどは以前からマイク/イヤホン端子が1つにまとめられているので非常に使いやすくなった。また、G431にはマイク/イヤホン端子を分割する変換ケーブルが付属する。

イヤーカップ形状はG430から変更はされていない。クッション部は側部、頭頂部ともにスポーツメッシュ素材からPUレザーに変更された。通気性は悪くなったが、遮音性が向上しているためゲーム中の音は聞きやすくなっている。

G431はマイクを上にはね上げるとミュートになる。急にマイクの音声を切りたいときに重宝するだろう。G430ではコードの途中にミュートスイッチが搭載されていた。
また、ボリューム調節はG430ではミュートボタンと同じケーブルの途中にあったのに対し、G431では左イヤーカップの後ろ側に設置されていた。
コード途中のコントローラーがなくなりスイッチ類を探さなくて済むようになったので非常に改良されたと言えよう。

バーチャル7.1chを使用するためのUSB-DUCはヘッドセット本体の端子が変更されたため、3.5φ端子1本対応に変更されている。デザインも若干変更がなされている。

実際に聞こえる印象のちがい

G430とG431ではドライバサイズ、インピーダンス、感度が変更されている。ドライバサイズは40mmから50mmへと拡大し、インピーダンスは32Ωから39Ωへと増えた。音圧感度は90dB/mWから107dB/mWへと増え、インピーダンスは上がっているが音圧感度も大きくなっている。

インピーダンスとはヘッドホンの電気抵抗値のことである。インピーダンスの値、すなわち電気抵抗値が低いほど流れる電流が大きくなるので音が大きくなる。しかしインピーダンスが低いとノイズが増える傾向にあるため、インピーダンスが低いことが一概に良いとは言えない。

音圧感度は1mW当たりに出せる音量のことである。この数字が大きければ大きいほど音量が大きくなる。

今回のG430はインピーダンス値が大きくなり、音圧感度も大きくなった。すなわちノイズは減少し、最大音量は大きくなった。
実際に使用し、音を確かめると確かにホワイトノイズは減少し、PCからの出力音量を同じにしたときの音量は増大した。また、G431はイヤーパッドがPUレザーに変更されたため、遮音性が高くなりよりゲームに集中できるようになった。

総評

G430とG431は形状こそは似ているものの、大幅にアップデートされたヘッドホンとなっている。音質はもちろん、マイクを上に跳ね上げるとマイクミュートされるという点は非常に便利な機能だ。現在G430を持っている人で音質の向上を求める場合はさらに良いモデルを買うことをお勧めするが跳ね上げでミュートに魅力を感じる人にとっては低価格であることから良い選択肢になるのではないだろうか。

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