製品提供:株式会社Scythe
ドイツ発祥のゲーミングブランドであるROCCATから9月にKAIN120 AIMOというマウスが発売された。ROCCAT社はKone Pureなど日本でも非常に人気のマウスを輩出している。ドイツに拠点を置くROCCAT社はヨーロッパの方では非常に人気のゲーミングデバイスメーカーとなっている。今回紹介するKAIN 120 AIMOは今までの「ROCCATはKoneシリーズなどの既存のマウスを進化させる」といった流れとは違った全く新しいシリーズの登場といったところである。
スペック
形状 | 左右非対称型 |
サイズ | 幅65.0 全長124.0 高さ43.0mm |
センサー | ROCCAT Owl-Eye 16K (PixArt PMW3389カスタム) |
解像度 | 最大16000dpi |
ポーリングレート | 125/250/500/1000Hz |
重量 | 約89g |
ボタン数 | 6 |
開封
黒を基調とした箱に大きくマウスを上から見た状態が描かれている。黒い箱に黒いマウスながらも非常に目立ったデザインだ。裏面には英語でマウスのスイッチ、デザイン、ライティングに関する説明が表記されている。また、サイズの2年保証のためのステッカーが貼ってある。
左側面にはマウスのスペックに関する情報が書かれている。本体重量は89g、搭載センサーは16000DPIまで、1680万色のライティング、5000万回のクリック耐性、34%ケーブルがフレキシブルになっているなどこのKAIN 120 AIMOの特徴がよくわかる。
箱を開封し、一番最初に目に入ってくるものはKAIN 120 AIMOの説明書とWelcomeカードだ。説明書は一部日本語にも対応している。
マウスを箱から取り出した。ケーブルのクセはあまり強くなく、手で伸ばしてあげるだけできれいに整えることができた。外箱側面に記載されていた34% more flexと書かれているだけあると感じた。
外見&レビュー
それでは外見を見ていこう。今までのROCCAT定番マウス「Kone Pure」シリーズと比べて大きいと感じたのが第一印象だ。大きいながらも左右非対称デザインで手によくなじむ。サイズが代理店を務めていたXANOVAの「MENSA PRO」と比較するととても大きく感じる。MENSA PROがつまみ持ちに適しているマウスだとするとこのKAIN 120 AIMOは手の大きな人がかぶせ持ち、掴み持ちをするのにとてもお勧めだ。
マウスを前面から見ると左右非対称の形がよくわかる。凝った形をしているわけではないが程よく手にフィットし、握りやすい。フィット感としては手に吸い付きすぎず、多少の遊び感が残されているため自由度も高い。
底面は製品シールが横向きに張り付けられている。スペースを大きく使えるため情報量が多く、一つ一つが大きく描かれている。また、センサー周辺にはさりげなく目をモチーフにしたであろうイラストが描かれていた。普段使わないような場所がこのようにしゃれているのはROCCATがドイツブランドであるということを加味して考えると非常に意外性がある。
マウスソールは上部と下部に大きく2つ貼られているだけだ。
ケーブルは先ほど記載した通り今までのROCCAT製マウスのケーブルより34%フレキシブル(柔らかく)なっている。もちろん編み込みのケーブルなので耐久性も確保してある。
マウスホイール周辺はヘアライン仕上げとなっており、高級感を感じさせる。全体的なマウスの質感はマットな表面コーティングがされており、汗をかいてもべたつきにくく、跡が残りにくい。従来のマウスはラバーコーティングなどが施されていても汚れ、手垢などが目立つものが多かったがこのKAIN 120 AIMOの表面コーティングは滑りにくさを兼ね備えながらも汚れが目立たない処理が施されている。一つデザイン上の難点を上げるとしたら先ほどの写真にも写っている通り、マウス後部のROCCATロゴが白いのでがライティングOFF時にチープに感じてしまうところだろうか。このKAIN 120 AIMOに限ってはライティングONは必須であると感じた。
さて、マウスといえば大事な要素としてスイッチとセンサーが挙げられる。このKAIN 120 AIMOはオムロン製5000万回耐性のスイッチを搭載しており耐久性は抜群だ。クリック感も硬すぎず柔らかすぎず筆者個人的には非常に好感の持てた。比較するのであればXANOVA のMENSA PROより少し硬いといった印象だ。
マウスサイドボタンもスイッチの底打ち感がしっかりとしていて心地い押し噛んだ。先ほど紹介した左右非対称の形状から左側の背が高くなっているため再度ボタンを押さない際に親指を休めておくスペースを確保できる。長時間のマウス操作にも適している。
マウスホイールは ROCCAT独自設計の2D Titan Wheel となっている。ノッチ感はかなり強いものとなっているものの、回転させる際の抵抗はそれほど大きく感じない。マウスホイールのスイッチ感もはっきりとしていて筆者が個人的にプレイしているApex Legendsにおいては敵発見時にマウスホイールを2度押すのだが、その際にも非常に押しやすくミスが起こりにくくなっている。
ソフトウェア
Kain 120 AIMOは、ROCCAT製デバイス用ソフトウェア「ROCCAT Swarm」に対応してい る。ソフトは水色と黒をベースにデザインされており、ROCCATのブランドカラーを忠実に再現しているように見える。
ROCCAT Swarmを起動するとスクロール速度、DPIに関する設定画面が表示される。このKAIN 120 AIMOのセンサーはPixArt3389ベースなのでマウス感度をX、Y方向で別々に設定することができる。また、下に表示されている通りプロファイルは5つ設定することができる。
ボタンの割り当ても大きく表示されていて非常にわかりやすい。このKAIN 120 AIMOはEASY-SHIFTという決められたボタンを押している間は他ボタンに副機能を割り当てられるというシステムが搭載されている。6ボタンマウスとそこまでボタン数が多いほうではないマウスだが、この機能のおかげで最大10機能をマウスに割り当てることができる。
KAIN 120 AIMOは製品名にもある通りROCCAT独自のライティングシステム「AIMO」に対応している。細かな設定をすることなくライトが制御されるので非常に面白い。AIMOはパソコンメーカーなどのアドレッサブルRGBシステムに次ぐ、デバイスメーカーではトップの独自性を持ったライティングシステムだと筆者個人は思う。
高度な設定の画面ではポーリングレートやディスタンスコントロールの変更が可能となっている。ポーリングレートは12245/250/500/1000Hzと他社製マウスと変わらないが、ディスタンスコントロール いわゆるリフトオブディスタンスを変更できるマウスは非常に少ないのではないだろうか。
まとめ
ROCCAT KAIN 120 AIMOは非常によくできたマウスである。ROCCAT自体があまり日本で普及していないため、KAIN120AIMOはクラスであまり目立たない優等生といったような印象が強い。このマウスのことを良く知れば知るほど力を発揮できそうなデバイスというのが一言でまとめた結論だろうか。ROCCAT Swarmの出来も非常に良いので他のROCCATデバイスをそろえて統一コントロールするのも非常に面白いだろう。
形状からするとこのKAIN 120 AIMOは手の大きな人のほうがフィットしやすいだろう。とはいえ一般の男性であれば十分な大きさだ。ぜひ量販店などに行って試しに持ってみてほしい。ちなみにこのKAIN 120 AIMOは白モデルのKAIN 122 AIMO、ワイヤレスモデルのKAIN 200 AIMO(黒)/202 AIMO(白)が存在している。ワイヤレスモデルはセンサーが変更されているが大きな違いは存在しない。気になる方は是非調べてみてほしい。