
製品提供:Deecool
Deepcoolと言えばCPUクーラーをイメージするユーザーが大多数だろう。水冷クーラーのコスト面で優れた「GAMMMAXシリーズ」、パフォーマンスに優れた「CASTLE EXシリーズ」、大型空冷の「ASSASSIN III」など数多くのクーラーが発売されており、4Cunksでもその一部を紹介した。そのDeepcoolが日本国内の市場投入する初のシリーズこそ、「DQ-M-V2L」である。容量ラインナップは650W/750W/850Wの3モデルだ。
OEM元はBTOでの採用例もある「Channel Well Technology」(以下CWT)で、80 PLUS Gold・フルモジュラーでありながら価格は最安クラスと魅力的に見える。

セミファンレスは非対応で上記の写真の設定でコントロールされる。
フルモジュラーの中でも価格が抑えられているモデルだが、100%日本製コンデンサ(105℃)や各種保護回路を備えている。
パッケージはGAMER STORMシリーズらしさを感じる緑とグレーの配色。
黒いスポンジ状の緩衝材の上部をどかすとポーチに入った電源が見える。ケーブルも全ての袋の中に収まっている。

外形寸法は150×160×86mm。GAMER STORMシリーズの特徴であるロゴはデザインや仕様の変更と共に無くなっている。奥行きは160mmと一般的なサイズでケースとの相性も気にすることはなさそうだ。今のトレンドではPSUカバーが施されているケースが多いため電源のデザインを気にする人は少数かもしれないが、サイドに描かれた「D」の文字は好みが分かれそうだ。通気口のデザイン他社にはない面白い作りをしておりこだわりを感じられる部分だ。
ケーブルはSATA×2&4pinペリファル×2のケーブルが3本、ATX 4+4pinケーブルが2本、ATX24ピンが1本、PCI-Express(6+2pin)が4本、SATA×4が2本。ケーブルは専用のポーチに入れられていた。ケーブルの形状は裏配線のしやすいきしめん状で取り回しも容易だ。

性能評価
計測ではHWiNFO用いて負荷をかけた際の電圧の値を取得する。
CPU | AMD Ryzen 9 3900X |
M/B | MSI MEG X570 ACE |
CPUクーラー | Deepcool ASSASSIN III |
メモリ | Patriot Viper Steel DDR4 PC4-33000 PVS416G413C9K x4 (32GB) |
ビデオカード | GALAKURO GAMING GG-RTX2080Ti-E11GB/TP |
システム用ストレージ | ADATA XPG SX8200 Pro ASX8200PNP-512GT-C |
OS | Windows 10 Pro |
電源ユニット | Deepcool DQ850-M |
BIOS Ver | E7C35AMS.160 |
OCCT(V5.5.6)
OCCTではGPU・CPUそれぞれに高負荷をかけるPowerSupplyTestを行う。


Prime95(Blend)
Prime95ではCPU・メモリ・チップセットに高負荷が掛かる「Blend」を行う。


ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマーク
ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマークでは1920×1080 最高品質の設定で行う。


テスト全体をみても+12Vと+5.5が定格を割っている項目があるが、規格上2%程度の変動が認められており、最大値の定格割れは誤差の範囲と言っても良いだろう。変動幅もある程度はあるものの価格以上の働きを見せてくれる。
総評
BTOの電源でも採用が見られるCWT製電源ということもあり、価格が安いだけでなくその完成度は高かった。価格が安くてもメーカー保証は10年と初めてフルモジュラーの電源を購入するユーザーでも手が出しやすい。外観などの安っぽい所や機能の少なさは否めないが、価格面を考えれば他を圧倒するコストパフォーマンスであることは間違いない。エントリー向けの製品からワンランクアップしたい、そんなユーザーにおすすめの逸品だ。