AMDは1月6日(現地時間)、”Zen2″コアを採用したモバイルAPU「Ryzen 4000シリーズ」を発表した。TDP15Wの最上位モデルは最新のIntel Ice Lakeプロセッサやデスクトップ向けであるIntel Core i7 9700Kの性能を上回るという。また、ハイパフォーマンスなノートPC向けにTDP45WのHシリーズも用意された。
TDP15W、45Wモデルともに最上位は8コア16スレッド。TDP15Wの多コアモデルはベースクロックが控えめに設定されている。
メモリはDDR4-3200のほか、LPDDR4-4266にも対応する。これにより、モバイルノートPCでも高いグラフィック性能を発揮することができる。
また、Athlon 3000シリーズも公開された。こちらは14nmプロセスで製造され、コアは初代”Zen”となっている。
Athlon Silver 3050UはCPUが2コア2スレッド、GPUも2コアになっている。
Ryzen 7 4800H、Ryzen 5 4600Hはベースクロックが3GHz前後、ブーストクロックは4GHz以上と、TDP65WのRyzen 7 3700X、Ryzen 5 3600に大きく劣らない性能となっている。内蔵グラフィックに関しては最大でも7コアとなっている。
TDP15WのUシリーズは4コアから8コアまでラインナップ。8コア16スレッドのRyzen 7 4800Uはベースクロックこそ1.8GHzと控えめなものの、ブーストクロックは4.2GHzとTDP45Wの4800Hに並ぶ。また、全てのラインナップの中で最もGPU性能が高い(Radeon Vega 8, 1750MHz)。
下位のRyzen 7 4700UはSMTが無効化されており8コア8スレッド。4800Uと比較すると、ブーストクロックは劣るがベースクロックでは勝る。GPUコア数は7基に削減され、またGPUクロックも低くなっている。
Ryzen 5は6コア。上位の4600Uは6コア12スレッドと、8コア8スレッドのRyzen 7 4700Uと大差ないように思える。また、こちらのほうがベースクロックは高く設定されている。GPUコア数はRyzen 7 4700Uから変化はない。
下位の4500UはSMTが無効化されており6コア6スレッドになっている。ブーストクロックは4600Uから変わらず、ベースクロックは上昇している。GPUコア数は6と、上位モデルより1基だけ少なくなっている。
Ryzen 3は4300Uの1モデルのみがラインナップ。4コア4スレッドで最大3.7GHzだが、コア数が少ない分ベースクロックはUシリーズの中では最も高く設定されている。GPUコア数は5基でクロックは1400MHzとなっている。
Athlon Gold、Athlon Silverに関しては”Zen2″コアではなく、GloFo 14nmプロセスで製造される”Zen”。従来の設計のため、DDR4-2400までの対応となる。Intel Pentium Gold/Silver、Celeronプロセッサを意識していると思われる。